「言わば裏街道。ボラーの妨害もないし、矮小銀河からのルートなら星間物質も希薄だ」
どん底に落ちた友──古代進の身を案じつつ、島はあえて何も言わない。航空隊の一員となった古代を、ただ遠くから見守るだけだ。それが“信頼”。生死を共にし続けた友への想いを胸に、島は無言でヤマトの舵を取り続ける。ガスと放電が嵐を巻く“魔のオルフェ宙域”、射手座矮小銀河へのバイパス“亜空間回廊”、高温プラズマの奔流“カデンザ恒星系”──宇宙の難所を駆け続けるヤマトの舵は、島大介に託されている。