「進むしかない。他に地球人類が生き残る道はないのだから」
実兄・藤堂平九郎が突然勇退し、信乃は第二代統括司令長官の座に就いた。だが彼女は「デザリアムと通じて得た肩書など……」と自嘲気味に言う。そのデザリアムは唐突に「サーシャを巡る事情」を明らかにした。彼らの説明に信乃は不信を感じているが、しかしそこは重要ではない。唯一大切なことは「地球人類を生き延びさせる」こと。その妨げとなるものはすべて排除し、1000年未来の子孫――デザリアムが夢描く歴史改変を実現させる。
この戦いは地獄への道行きだが、信乃はもう覚悟を決めている。