〈ゼランダル〉はガルマン・ガミラス軍の次元潜航艦隊構想の下に建造された、攻撃型次元潜航艦である。
UX-01を大きく上回る全長200mの船体を持ち、強固な船体と、高い出力のゲシュ=ヴァール機関を備える。これにより〈ゼランダル〉は従来の亜空間深度よりもさらに深い空間を航行可能となった。
また、従来のUX-01では不十分だった艦隊の指揮機能を向上させ、次元潜航艦隊の旗艦として十全な運用が可能となっている。
射手座矮小銀河に拠点を移し、ガルマン・ガミラス軍となったガミラス軍は、大マゼラン銀河にあった艦隊戦力の多くを失っており、艦隊戦力の再編を行わざるをえなかった。植民星の多くを失ったことで、生産能力は大幅に低下しており、新規艦艇の建造計画も戦略上の要諦を踏まえ、厳選する必要があった。
UX-01で編制された次元潜航艦隊はガトランティス戦役末期に実戦投入され、以後、ガルマン星奪取作戦、イスカンダルからの移民船脱出作戦などで大きな戦果を挙げた。亜空間を通じ、敵地に潜入可能な次元潜航艦の戦術的な有効性はこれらの作戦で証明されたが、ガルマン・ガミラスにおいてはこれをさらに進め、戦略的な運用が企図された。
UX-01以上の攻撃力と亜空間航行能力を持つ次元潜航艦隊を編制することは、ガルマン・ガミラス軍の艦隊戦略の最優先事項とされ、数少ない新規艦艇の建造枠は次元潜航艦にその多くが割り当てられている。