ドメル機動部隊の一艦として七色星団海戦に投入されたガイペロン級多層式航空母艦〈ランベア〉は、その後、ガミラス本星で長期の整備改修が行われ、重武装ユニットと呼称される新型ユニットのテストベッドのひとつとされた。
ガルマン星解放後には移民船団護衛のため、先発艦隊の一艦としてサレザー恒星系へ帰還した際、イスカンダル強奪を目論むデザリアムと遭遇、交戦した。
なお、七色星団海戦において艦長のルタン・ベスター大佐が戦死したため、本星帰還までの指揮はフォムト・バーガー少佐が執った。彼はガトランティス戦役でアンドロメダ級前衛武装艦空母型〈ノイ・バルグレイ〉を艦長として指揮し、その後、改修の完了した〈ランベア〉の艦長に就任、今に至っている。
現在はガルマン星系の防衛を担う航宙艦隊において、戦隊規模の艦隊旗艦として運用されている。
もともとガイペロン級多層式航宙母艦は船体の大部分を格納庫が占めていることで、居住区画が極めて狭い。このため、艦載機の搭載数に見合った人員の活動を長期間維持することができなかった。しかし、〈ランベア〉は重武装ユニットの装備によって居住区画が拡充されたことで艦載機の搭乗要員を随伴艦に置く必要がなくなり、柔軟な艦隊編制が可能となっている。
この点を踏まえ、〈ランベア〉はガルマン星系外、あるいは外縁での作戦行動に投入されることが多く、サーシャ・イスカンダルの発見もそうした中でのものだった。