宇宙戦艦ヤマト(第3次改装型:参戦章叙勲式典記念塗装)

宇宙戦艦ヤマトは参戦章叙勲式典後、軍書類では予備役艦隊へ編入、訓練航海へ出航したと記載されていた。しかし、これはこれはデザリアムの地球侵攻に備えた防衛軍統括司令長官・藤堂の指示であり、長官直轄特別任務群の中核となるべく、真田志郎二等宙佐の指揮の下、イカルス天文台で改造が進められていた。
解体された第65護衛隊構成員の移動も、ヤマトの秘匿も、「オペレーションDAD」の一環であり、ヤマトは長官直角特別任務群の中核となるべく、真田志郎二等宙佐の指揮の下、さらなる新装備を搭載すべく、イカルス天文台で改造が進められていた。
2205年のイスカンダルへの航海の段階で、ヤマトは銀河間航海艦隊の旗艦を想定した第3次改装が施されていた。この中でも特筆すべき点は大型艇艦載のため、第二格納庫を大幅に改装したことにあった。これにより、ヤマトの艦載機数は減少したが、艦隊を構成する空母がこれを補う構想だった(実際に第65護衛隊では補給母艦アスカと戦闘空母ヒュウガの2隻が随伴している)。
『オペレーションDAD』においても計画上はこの形だったが、イカルス天文台で合流できたのはアスカのみであり、ヒュウガは地球を出ることができなかった。また、その後の情勢の推移を鑑み、山南隊司令はヤマト単独で時空結節点へ向かうことを決断、アスカと別行動を取ることとなった。このとき、ヤマトの航空戦力拡充のため、アスカから艦載のコスモパイソンの一部が予備機と共に移送された(アスカに搭載されていたコスモハウンドはイカルス天文台発進直後に移送。これは当初よりコスモハウンドがヤマトの搭載艇とされていたことによる措置だった)。
イカルス天文台で行われた改造により、ヤマトは新兵装として波動カートリッジ弾、新装備として全天球レーダー室を備えた。これらはヤマトが波動エンジンにセットしたイスカンダル純正波動コアの発する特殊共鳴波を前提としたものであり、ヤマト固有の特殊装備となっている。
波動カートリッジ弾は、特にゴルバクラスの消波能力を持つ位相変換装甲を無力化し貫通させ、敵内部で爆発させることを目的として開発された量子溶融粘着榴弾である。着弾すると、運動エネルギーを位相変換装甲に相殺させ、弾頭を装甲表面に吸着接触させる。直後、弾体内のマイクロ波動炉心でヤマトのオリジナル波動コアからの特殊共鳴波を中継し、波動エネルギーを発生させる。位相変換装甲はこのエネルギー波を打ち消すために逆位相波を生じさせるが、これにより装甲の位相は均衡状態となり、消波能力が無効化された接触面を弾頭が貫通し、装甲内部で起爆する(このときの波動エネルギーそのものは波動砲に匹敵するが、弾体周辺の余剰次元の6次元の膜面振動であり、余剰次元の連鎖展開に伴うマイクロブラックホールの連続的な蒸発を伴わない)。
また、全天球レーダー室は発進後に最終調整を終え、オルフェ宙域での戦闘や亜空間ゲート内での遭難者探索にその性能を発揮することとなった。

〈全天球レーダー室〉
艦橋部の第五、第六甲板の間に設けられたこのシステムは、オペレーターが船体周辺の状況を直感的に把握できるように設計されたものであり、球状のスクリーンと空間投影技術を利用した双方向知覚/感知インターフェイスの試作機である。オペレーターの知覚・五感に直接刺激する先進的な拡張現実を利用し、重力震や次元震をも可視化することで情報集中管理システムを実現している。
また、純正波動コアを臨界状態としたときに発生する特殊共鳴波に感応し、想定以上の索敵能力を発揮することが判明している。特殊共鳴波発生時には、通常空間はもちろん、亜空間内においても通常のレーダー以上の感度で、より深い場所にいる存在を感知できるのである。ただし、特殊共鳴波と全天球レーダー室のシステムの関係は解明されておらず、ヤマト固有の特殊装備と位置づけられている。

  • 全長 : 333m
  • 主機 : 次元波動エンジン × 1
  • 補機 : 艦本式コスモタービン改 × 8 ・ 2軸
  • 艦載機・艦載艇 : 
    • 零式52型空間艦上戦闘機〈コスモゼロ〉 × 1
    • 1式空間戦闘攻撃機〈コスモタイガー〉 × 8 (予備機あり)
    • 試製空間戦闘攻撃機〈コスモパイソン〉× 6 (予備機あり)
    • 100式空間偵察機 × 2
    • 空間汎用輸送機 SC97〈コスモシーガル〉 × 2
    • キ8型試作宙艇 × 1
    • 試製次元潜航艇〈コスモハウンド〉 × 1
    *戦闘攻撃機の記載数は非正規運用のひとつであり、作戦・任務により予備機が投入され、柔軟に対応される。
  • 武装 : 
    • 次元波動爆縮放射機(通称:波動砲) × 1
    • 48サンチ三連装陽電子衝撃砲塔 × 3
    • 20サンチ三連装陽電子衝撃砲塔 × 2
    • 魚雷発射管 × 12
    • 8連装ミサイル発射塔 × 1 他多数