■日時:7月21日(日)
■場所:新宿ピカデリー
■登壇者:畠中祐(土門竜介役)、村中知(京塚みやこ役)、羽多野渉(板東平次役)
森永千才(キャロライン雷電役)、伊東健人(坂本茂役)、福井晴敏 (総監督)
進行 中村繪里子(桐生美影役)
いよいよ劇場上映となった第一章。そのことについて畠中は「とにかく今もアフレコが続いている状態。長きにわたる戦いの最中なので、その出発点である第一章というのはすでに懐かしいと言いますか。それくらい今後の展開が白熱していきます。ですから、あらためてこうやって観てくださる皆さまと一緒に、これからヤマトの物語がどうなっていくのか、もう一度考えたいなと思いました」と今後の展開の期待をあおった。
会場には熱心なヤマトファンはもちろんのこと、この日はじめて「宇宙戦艦ヤマト」を観るという初心者もチラホラ。そんな彼らに向かって畠中が「もしかして、“続編だから分からないかも”みたいなことを思う方もいらっしゃると思いますが、そんなことはありません。すごく親切なつくりになっていますから。僕自身も50年というヤマトの歴史を浴びていると、『これってどういうことだったっけ?』ということがよくあるんですけど、それをきちんと整理して見せてくれるので。はじめての方も安心して観ていただきたいですね」と明かした。
また、本シリーズの「3199」というタイトルについて伊東は「最初に情報が出た時は何も知らなくて、世代が1000年後に変わって、登場人物が総入れ替えになるのかと思っていました。でもそういうことじゃなくて、また坂本たちを見れるのはうれしかった。では、この『3199』というのは何なのか、という疑問は当然皆さん持たれているかと思いますが、これはまだ言えません。僕も気になっています。気になるポイントというのが、タイトルだけでもたくさんあります」とコメント。
『3199』で気になるキャラクターについて質問された村中が「わたしは『2205』にも出ていた同期たちの集合写真で、いい感じのシュッとした彼がいたので、その彼が出てくるのかな、出てこないのかな、というのは気になっています」と語ると、複雑な表情を見せた畠中。土門の気持ちになってヤキモチを焼きながら「じゃ、(村中演じる)みやこ的にはあの男が気になる感じ? 全然いいんだけど……男として気になる感じ?」と尋ねた畠中に会場も大笑い。“そのキャラクター”について、あらためて畠中が「もともと土門とも親友だったという話も聞いてますけどね。これから先に“彼との物語”もあるので、そこは楽しみに待ってもらいたいなと思います」と会場に呼びかけると、「キーワードはカップ麺ですね」と付け加えた福井。ネタバレギリギリのトークで会場を盛り上げた。
イベント終盤、最後のメッセージを求められた伊東が「『宇宙戦艦ヤマト』の新シリーズがはじまりました。前作はガミラスとイスカンダルにスポットが当たっていましたが、今作は、宇宙や他の惑星だけでなく、地球にスポットが当たっています。地球がどうなるのか、ということは現代の皆さんにも身近に感じられると思うので、自分の心境に当てはめながら、これから何を守り、何を助けるのか、そんなことを考える一助になればと思っております」と呼びかけると、森永も「皆さんも、早く観たくてソワソワしていることでしょう。第一章とは言いながらも、物語がものすごく動いていきますので、皆さんにもまばたきをしないくらいに目を開けて観てほしいです。音もいい、芝居もいい、画もいい、脚本もいい、全部が詰まっていますので、ぜひ楽しんでください」とメッセージ。それに補足して「これは余談なんですが、今日、キャラクターページの雷電のところをふと見ていたら『アメリカの西海岸生まれ』と書いてあって。実はわたしもそこに住んでいたので、意外な共通点があってうれしいなと思ました」と語り、会場を驚かせるひと幕もあった。
さらに波多野が「ヤマトに参加して、大先輩の千葉繁さんや、江原正士さん、玄田哲章さんなど、それこそ子どもの時に見ていたアニメに出演されていた、そうそうたる先輩方とご一緒できることが本当に光栄です。この間もアフレコでご一緒させていただいたんですが、気さくに話しかけてくださって。こういう先輩方とお仕事の現場でお会いできる機会というのは多くはないので、本当にうれしいことでありますし、その中でひとりのキャラクターの人生をまっとうできるというのは本当にしあわせなこと。これからはじまる第一章ですが、最後まで長い旅ですから。最後までごゆっくりご覧いただきたいと思います」。
そして村中が「今年、放送開始50周年。当時から観ている方もいらっしゃると思いますが、これからまた長い旅がはじまります。先ほどヤマトを始めて観るという方もいらっしゃいましたが、どう感じていただけるのか、わたしもドキドキしています。これだけの皆さまが応援してくださるのは心強いことなので、これからもヤマトと一緒に歩んでいただけましたら嬉しいです」。
最後に畠中が「今から観る物語は、旅のはじまり、これから長い旅が始まります。個人的な話になるんですが、『2205』の時はほぼひとりでアフレコを録りました。それが徐々に、すごい先輩方と一緒にアフレコをさせていただくようになって。一緒にかけあっていくことを経験すると、家で台本を読んでいたら、今までそこまで気にしていなかったところで、急にワーッと気持ちの波が来て、涙が出そうになる瞬間があったんです。それってその人たちが投げかけてくれた愛みたいなものに心が反応した瞬間だったと思うんです。そうやってつながっていくことの積み重ねを『ヤマト』に感じるんです。それはフィルムの中に宿っていると信じていますし、そう思ってこの作品づくりに携わっていきたいと思っております。ぜひそうした『ヤマト』の愛を受け止めてくれたら嬉しいです」と会場に呼びかけた。