NEWS

  • CATEGORY
2025.11.13 SPECIAL REPORT

『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第四章 水色の乙女』
ヤマトーク付き上映会〈キャスト篇〉レポート


■日時:11月12日(水)21:00~21:45 ※上映後舞台挨拶
■場所:新宿ピカデリー シアター3
■登壇:潘めぐみ(サーシャ役)
    福井晴敏(総監督)
    ヤマトナオミチ (監督)
    岡 秀樹(脚本)
    中村繪里子(進行/桐生美影役)

 * * *

この日のヤマトークには潘が登壇するということで、客席にはサーシャのグッズを持参した人がそこかしこに。その様子に潘も「あら、法被姿のおじさま、おばさま方や、うちわ、そしてサーシャぬいまで。なんだかすごくすてきな景色ですね」と笑顔を見せた。


成長した姿で登場し、第四章から本格的に活躍するようになった潘演じるサーシャ。今の心境を尋ねられると、「自分の気持ちというよりは、見てくださった皆さんに『会いたいサーシャには会えましたか?』というのが一番最初の気持ちです」と返答。「やはり『ヤマトよ永遠に』といったら、サーシャの登場をずっと待ち望んでくださっていた方がほとんどだと思って。その中で『お帰りなさい』と言ってくださる方も何人もいらっしゃった。出演としては(本シリーズが)はじめてなんですけど、そうやって伝えてくださった方の思いにグッときまして。わたし自身、はじめてなのに、なんだか故郷に帰ってきたような感覚があります」と感慨深い様子。

さらに、自身の「ヤマト」との出会いについて「すごく異例だと思うのですけど、3歳の時に出会いました」と明かした潘。「宇宙世紀(「機動戦士ガンダム」)もその頃に出会っていますけど、留守番していた時に、家にあったレーザーディスクで『ヤマトよ永遠に』を観たんです。古代とサーシャの切ないシーンを観て悲しい気持ちになっていたことは、家で見ていた時の景色ごと覚えています」と述懐。


母である潘恵子からサーシャというキャラクターを引き継ぐことになった潘だが、彼女のキャスティングについて福井総監督は「逆に他の人にオファーしていたら『なんで?』と思いますよね」と当然のように考えていたというが、「音響監督やみんなで集まってキャストの希望を話していた時に、音響監督から『サーシャはめぐみさんでいいですよね?』と聞かれて。『あ、そっか、自分の中ではもう既決事項すぎたので書くのを忘れてた』となったくらいでした」と笑ってみせた。


脚本の岡もまた、早くから潘のキャスティングを知っていたという。「福井さんの家で毎年、花火を観る会をやられているのですが、潘さんがお母さまといらっしゃった年があって。その時はまだ(オファーは)極秘だったから、冷や汗をかいてお目にかかった記憶があります。そしてその後、別のテレビ番組の撮影現場でもご一緒する機会がありまして、『うわ、潘さん来ちゃったよ、やばいな』と思いながら。でも顔にも一切出せないし、その話もできない状態で、ずっと1日中お付き合いしました」と当時の心境を振り返り、会場の笑いを誘った。またヤマト監督も潘がサーシャ役を担当するということに、「原作のイメージを持っている方も多いと思うので、大変なプレッシャーだろうなと思っていました。」と振り返った。


潘がサーシャを演じるにあたり、初回のアフレコ時に同じセリフでニュアンスを少しずつ変えながら数パターン演じ分けて、福井らスタッフと演技の方向性を探ったことがあったという。Xでファンから募集した質問では「そのパターンを実際に演じて欲しい」というリクエストが多く寄せられていた。
リクエストを受け第三章のラストのセリフ、「ヤマトが来る、おじさま」を披露することに。「より母(潘恵子)に近いニュアンス」だというパターンと実際に採用されたパターンを、集中して聴き入る観客を前に演じ分けてみせた。


劇中でサーシャは古代のことを「おじさま」と呼んでいるが、司会を務める桐生美影役の中村繪里子の証言によると、古代進役の小野大輔の反応は複雑なものがあったという。「はじめて収録でご一緒した時、サーシャが『おじさま』と連呼するシーンがあって、小野さんは『おじさまって言われちゃうのか……』とめちゃめちゃへこんでいました。でもその感じが、第四章のサーシャの一挙手一投足に振り回される古代さんという感じで。やはり古代さんって小野さんだし、小野さんって古代さんなんだなと、すごく噛み締めていました」と述懐。

それに対して潘が「話せる時が来たら、話したいことがもっとあるんです。本当にサーシャのおじさまなんだなというようなことが……それはその時がきたら。その時まで覚えていてくださいね」と語ると、福井総監督も「この先の章に、サーシャのセリフで“これ”って印象に残るものがあります。今は言えないのですが」と観客の期待をあおった。

そして最後に潘が会場のヤマトファンに向けてメッセージ。「この第四章のイベントもラストということで。こんなにたくさんのお客さまにお会いできることをとてもうれしく思います。ヤマトと、そして古代たち、サーシャはどうなっちゃうのでしょうね……。私はもう知っているのですけど」と笑いながらも、「第四章の終わりを見ただけでも次が気になるという方もたくさんいると思うんですけど、第五章からは本当に怒涛の展開です。今、こうやって皆さんにヤマトをこういう形で届けられるのは本当に意味のあることだと思っています。これまで歩んできたヤマトのすべてに意味があると思えるような未来を見たいじゃないですか。その未来を皆さん信じて待っていてください。わたしもその未来を共に見守れることを信じておりますので。これからも引き続きよろしくお願いします」とメッセージを送ると、会場からは大きな拍手が湧き起こった。
頁上へ