■日時:1月23日(金) 20:45 ~ 21:20 ※上映後舞台挨拶
■場所:新宿ピカデリー シアター1 (東京都新宿区新宿3丁目15番15号)
■登壇者:山寺宏一(デスラー役)、岡本信彦(徳川太助役)、堀江 瞬(イジドール役)、福井晴敏(総監督)、ヤマトナオミチ (監督)
中村繪里子(進行/桐生美影役)
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本編上映後に行われた今回の舞台挨拶。第五章の衝撃的な結末を目の当たりにした観客はビックリ。その声を代弁するように、司会を務めた桐生美影役の中村が「あの結末、衝撃的すぎました」と登壇者たちに語りかけると、「今日のこの皆様の空気を1年前から楽しみにやってきました」と満足げな表情を見せた福井総監督。「このラストだけは2月20日の初日までは皆さんも内緒でお願いいたします」とネタバレ禁止を会場に呼びかけた。
一方、「私としても、まさかあんな大事なセリフをいただけるとは思ってなかった」と語る山寺は、胸元にデスラーバッジを付けて登壇。これは山寺演じるデスラーのセリフが録音された第五章の劇場グッズで、「ただのバッジと思うでしょう? ところが後ろにボタンがありまして」と解説するやボタンを押してみせた山寺。すると「ヤマトよ永遠に」という劇中のデスラーのセリフがバッジから鳴り響き、会場は大盛り上がりとなった。
また、「2205」までと比べて、今回のシリーズではデスラーが柔らかい印象になったという中村からの指摘に、山寺も「色々な経験を経て、デスラーも一皮剥けたと言いますか。その中でも特に感じるのは『人の話をよく聞くようになったな』ということ」と語り、深くうなずいた会場内。
「もちろんラムの話もしっかりと聞いてますし、真田さんの話も聞く。なんだったら土門の話もしっかりと聞いてますからね。以前なら『ふんっ』と言ってあっさり粛清してしまう感じでしたが、色々な経験を重ねて、古代たちとの絆が深くなったというのも影響していると思います」と付け加えた。
岡本はリメイクシリーズの舞台挨拶に初登壇。「本当にここに立ってていいんでしょうか、というくらい嬉しいことで、光栄です。僕は2013年の『2199』から徳川太助をやらせていただいておりまして。13年間経ってここに立つことができたのかと思うと、感慨深いものがあります」としみじみ。
今回、岡本は太助以外のガヤも担当しているとのことで、「実は最後のシーンで大勢の人がいる時に『なんだ? なんだ?』みたいなセリフがあるんですけど、そこに参加しました。あそこの収録は長回しだったので、1分以上喋らせていただきました。あの時の方が今回の太助より喋っていたかもしれません」と明かすと、山寺も「それは暗に『太助にもっと喋らせろ』ということですね」とツッコんでみせて、会場を笑わせた。
そんな太助はヤマトクルーの中でもムードメーカー的な役割を担っているが、それについて「岡本さんが今まで演じてこられているキャラクターの中でも、いわゆる“三枚目”というか。なかなかに珍しいポジションだったと思うのですが」という中村の指摘に、岡本も「僕の声質に、ぽっちゃり声の属性があるとは思わなかった。嬉しいですね。『あ、ぽっちゃりもいけるな自分』みたいな感じでやらせていただいています」と自負し、会場を沸かせた。
また堀江演じるイジドールは、初回のアフレコの際に福井から「イジドールというのはとても面白い役なので、是非堀江くんにその部分を演じて欲しい」と言われたというが、第一章、第二章、第三章と重ねても、なかなかその部分が見えてこずに、「イジドールの面白いところはいつ来るんだろう」と感じていたという。それだけに第五章の台本を読んだときに「とうとう来たな」と感じたと明かした。
「台本を読んだ時は『福井さんが言っていたのはこの箇所か!』と思って、肩をぶん回しながら演じさせていただきました」と振り返った堀江。以前からイジドールは、森雪に対して「小姑」的な感じで接していたということもあり、森雪役の桑島法子からは「イジドールは本当にホリエル(堀江)にぴったり」と言われたこともあったという。「その時は素直に喜んでいいのか悩んだんですけど、でもすごくその一言が自信になって。ずっと演じてきてからこその今回のシーンに繋がっていたので、すごくやりがいのある役をいただけたなと思っています」と誇らしげな表情を見せた。
ちなみに堀江演じるイジドール(代わりに節電くんというキャラクターが登場する回も)と、岡本演じる太助といえば、「宇宙戦艦ヤマト」に登場する科学設定を初心者にも分かりやすく解説するYouTube番組「今日の科学ビギナーズ」に登場する名コンビ。「ふたりは本編で一度も掛け合ったことがないにもかかわらず、すごくたくさん掛け合ってきました。なんででしょうか?」と笑う堀江に、岡本も「二人のコンビでYouTubeでコントをやっているんです」と解説。それを聞いた山寺が「僕も出してほしいなぁ!」とうらやましそうに語ると、「実はさっきまで新作を収録してきたんですけど、今回からゲスト枠ができたんですよ」と明かした福井総監督。岡本も「まさかの、あのお方がゲストで来てくださって。あのシリアスな方がいけるのであれば、もしかしたらデスラー総統も……是非お待ちしてます」とラブコールを送るなど、新たなる展開を予感させるひと幕もあった。
そしてあらためて第五章が完成した思いを質問されたヤマト監督は、「本編をご覧いただいたら気づかれたかもしれませんが、色々と原作へのオマージュを入れています。それはやっぱり何十年もずっとヤマトと付き合ってきた皆さま、ずっと見守ってきた皆様が納得できるものになるようにしたいと思い、そこを突き詰めながら、一方で新しい表現もあちこちに入れています。上映が始まってからも皆様に何度でも楽しんでいただけるように。引き続きよろしくお願いします」とあらためて決意を語った。
イベント終盤、キャストを代表して最後のコメントを求められた山寺は「今日、舞台上で皆さんの挨拶を伺って。本当にいろんなヤマト愛、人類愛、地球愛、宇宙愛と、愛に溢れた作品だということを改めて感じました。見れば見るほどその奥にある魅力を何回も確認できるんじゃないかと思います。今日この完成披露でお気に召していただきましたら、上映の際は本当に何度も見て心で感じていただければと。その結果、この作品が明日を生きる何かの力になったり、心の豊かさにつながったりしたら素晴らしいことだなと思います。そして2月の上映の時には、このデスラーのバッジも販売するそうでございます」と語ると、胸のバッジのボタンを押して「ヤマトよ永遠に」というデスラーのセリフを会場に鳴り響かせ、「あなたのそばにデスラーを是非よろしくお願いします!」と高らかに会場に呼びかけた。
そして最後に福井総監督が「おかげさまで第五章まで辿り着きました。今まで色んな作品をやってきて、大体これぐらいのタイミングになるとファンの皆様の目が『これ本当に終わるの?』、とちょっと不安げな様子になってくるんですが、今回もちゃんと終わりますので、最後までお付き合いいただければと思います」と力強いコメント。その言葉に会場からは温かい拍手が送られた。


