NEWS

  • CATEGORY
2026.02.24 SPECIAL REPORT

『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第五章 白熱の銀河大戦』
初日舞台挨拶レポート


■日時:2月20日(金)※上映後舞台挨拶
■場所:新宿ピカデリー
■登壇者:福井晴敏(総監督)、ヤマトナオミチ(監督)、岡 秀樹(脚本)、中村繪里子(桐生美影役/進行)

 * * *

この日の三人は、劇場グッズの航空隊風ジャケットを着用して登場。宇宙戦艦ヤマトが現代の東京に登場し、新宿ピカデリーの上空を飛ぶ、という驚愕のクライマックスで幕を下ろした第五章だが、この日の観客はまさにその新宿ピカデリーで鑑賞、ということで、騒然となった会場内。そんな観客の姿を目の当たりにしたヤマト監督は「シナリオ構築の当初から、今回のラスト1分の内容は福井さんから説明されていたんですが、それを数年掛かりで皆様にお見せできました。本当にここまで形にできたんだなと思っております」と感慨深い様子。

福井総監督も「最後に、この新宿ピカデリーの上に来るということで。これを見た直後の人たちの顔が見たい、という思いでこれまで頑張ってきた、と言っても過言ではないくらい」と晴れやかな顔を見せると、「今回はもう全部やりきった感があります。もうこれ以上重ねる言葉がないぐらいの気持ちでおります」と充実感をにじませた。


そんな本作をひと言で表すと、サブタイトルが示す「銀河大戦」だと語るヤマト監督。その言葉通り、本編中では地球、ガルマン・ガミラス、ボラー、デザリアムの大艦隊戦が続く圧巻の映像が特長となっているが、その迫力の裏には驚異的な作業があったという。

「本来、手描きのキャラパートと、CGパートがあるアニメ作品の場合は、CGパートで何カットくらいまでという制限があり、それを超えてしまうと作り切れないと突き返される、といったことがあります。ですが、今作のCGパートのカット数は通常の数倍で、余裕でぶっちぎっています」と笑うヤマト監督によると、本シリーズを通じて使用された艦隊などのモデリングの総数はおよそ500にも及ぶ。しかも劇中で艦隊が破壊されるシーンにおいても、無傷の状態のモデリングとは別個に、攻撃を受けて壊された状態のモデリングも新たに多数つくられたという。


ヤマト監督は「今回はスペシャルサービスで、ダメージを被ったモデルもいっぱい作りました。たとえ1カットしか出てこなくても、モデリングはしなきゃいけない。ご覧になって気づいたかどうか分かりませんが、たくさん出てくる壊れた戦艦は、基本的には1回しか出てこないものだったりします」と語ると、福井総監督も「中間補給基地に生えている“変なビーム砲”などは、1カットしか出ないため、あえてCGではなく手描きの作画オンリーでやりました。設定資料もないため、原作のDVDの映像を確認しながら描き上げるという手法をとりました」と明かすなど、劇中には細部に宿る数コマ単位でのこだわりが数多くある。福井総監督も「そういうところに豊かさが宿るんです」と自負した。

そして話題は再び本作のクライマックスに。この驚きのクライマックスの着想を尋ねられた福井総監督は「原作で『200年後の地球だ』と驚いている箇所があったんですけど、反対に200年前だとどうだろう?と考えると現代じゃないかと。そういうところから今回のアイディアが生まれましたね」とコメント。だが岡は、そのアイデアを聞いた時に「出落ち感があるからやめた方がいい」と反対したという。それでも福井総監督は「絶対にそうならないように、逆にエンジンがかかった感じがあります」という。

「原作でのヤマトクルーがなぜ、ここが200年後の地球であることに気付いたのかというと、そこでスフィンクスやニューヨークを見たからですよ。考えてみたら地球って、ほんの2、3年前に遊星爆弾でめちゃめちゃに壊されたんじゃなかったっけというのもあるんですけど。とはいえ、我々の知る地球とヤマトが地続きになった、というあの瞬間の興奮が面白かったんです。だからこれが逆に現代に来たらもっと面白いんじゃないのと。もしかしたら40年ぐらい前にそう思っていたのかも。それが根底にあったのかもしれませんね」と、今作の仕掛けについて福井総監督は語った。

それには岡も「今となって感じるのは、福井さんはこのネタが使えると思ったらそこにガバーっと噛みつく習性がある人なんですね。『2202』の時も『時間断層だけ使わせて』と電話がかかってきたことがあったんです。あれをどう使うんだろうと思っていたんですけど、作品の中で見事に活かしてくださった。それと同じようなことが今回も起きてるんです」と感服した様子だった。


そんな大盛り上がりの舞台あいさつもいよいよ終盤。最後のコメントを求められた岡は「宇宙戦艦ヤマトを作るというのは本当に重責の中に身を沈めることなんだなというのを毎度感じているんですが。今回はスタッフ一同、キャストの皆様の力を借りてある程度のところまでたどり着けたかな、という実感があります。ぜひ何度も見て楽しんでいただければ、これに勝る幸せはありません」とコメント。


さらにヤマト監督が「これ以降も劇場イベントなどが発表されると思います。何回も観ていただきつつ、イベントの方も応援していただければ」と続けると、最後に福井総監督が「次の章のことについてちょっと言っておくと、長らくヤマトができなかったことが一つだけあったんですよ。それは聖地巡礼。こればっかりは今までヤマトができなかったこと。せっかく現代に来たわけだから、もうそこは作り放題です。ここ(新宿ピカデリー)からスタートしてるわけですが、ここにずっといるわけにもいかないですから。色々な場所で色々なことが起こります。映画の中と外と、同時に楽しめるような仕掛けも用意しておりますので、今後とも末永くお付き合いいただければ」と今後の展開について観客の期待をあおった。
頁上へ